Slowing down is exactly what is needed to go fast! The careful, thoughtful and verified work leads to higher quality.
– James Grenning, "Test Driven Development for Embedded C"
2011/11/16
#etrobo で勝つために、どういう考え方が必要なのか?
まずは競合チームは何を考えているのか?それに対して我々は何ものか?我々しか提供できない価値は何なのか?という考え方です。
それだけではトップ10は入れても、トップ3に入れません。
トップ3に入るために何が必要でしょうか?
最終的な評価を行っている人が、あなた達がやっていることはすごい価値がありますとどうやって言ってもらえるかを考えることにあると思います。
ETロボコンであれば、競技規約でリザルトタイムが一番短いやつが優勝って言っているので、リザルトタイムを短縮するためにどう役にたっているかを提示する必要があります。
それは、ETロボコンを横においておいて、自分達が普段作っている製品の価値を考えると分かりやすいと思います。
我々はソフトウェアをキレイに作っています。論理的にうまくいく事を検証し、裏取ってますと言ったところで、自分の製品を使っている人にとっては、「それが私に何の関係があるんですか?」になってしまいます。
難しいのは、自分達がやりたいこととどう折り合いをつけるか?それは非常に難しい問題で、考えていかないといけない課題だと思います。
自分たちがやりたいこと、皆に求められていることが大きく重なるポイントを考えるのが一番でしょうけど、それできたらそもそも苦労しないしw
2011/11/13
#CJP クーリエ12月号で朝食会@自由が丘をやりました
これで三回目です。
前回の社会企業家特集の時は、わりと人が集まったんですが、今回の経済特集は人が少なかったです。集め方が悪かったのか、経済というテーマに集客力がないのかは今後観察していきます。
今回、私が取り上げたのは町山智浩氏の『激変するアメリカのメディア界を追え!USニュースの番犬『第23回ウォール街を選挙する若者達の講義活動が意味するもの』」。ウォール街で「Occupy wall street」という若い学生/フリーター/失業者を中心に、貧富格差の拡大を容認している政府を批判するデモがあったというやつです。アメリカでは上位5%が国富の40%を独占する一方で、公的医療保険がないあまりに、医療すらろくに受けられない貧困層が拡大しています。
私自身は、このデモ自体に興味があるわけではないですが、彼らがデモをやらざるをえない状況を生み出している経済状況を無視できない事情があります。
彼らが失業した理由の一旦は、技術の発達によって労働が機械に代替されていること、経済のグローバル化によって賃金が安い途上国に労働が移転していることだと言われています。これは製造業が事実上壊滅したアメリカに限った話ではなく、日本においても同じ状況にあります。実際にうちの身内も、何度か派遣切りにあって、かなり真剣な家族会議を何度も繰り返した時期がありました。世界の情勢に疎いうちの両親には理解できないメカニズムによって、身近な人の労働が奪われています。
先進国と途上国の賃金格差が埋まるまで、これは避けられない時代の流れであり、私自身はそれでも生きて行けるような道を自分で選んで行かざるをえないと思っています。どうしたら機械や途上国の労働者に仕事を代替されないか、先進国の全ての人が考える必要があります。
ある人は、金融や情報のような知的サービス産業の就業人口を増やせば良いと言っていました。私も同じ考えはあります。一人一人の生き方としてはそれが適切だと思います。私に子供がいたら、世界の動きと今後自分の身に降り掛かる状況について説明して、どういう考え方をすべきか話をするでしょう。
しかし、それを皆ができるほど強いのか疑問に思います。私の実家のあたりの人のように情緒的な日本人に、そのような強さを求めることに疑問を感じてしまいます。
一番良いのは、今後、民間の設備投資を促すような分野に政府がインフラ投資を行い、国内の雇用を吸収できるような産業が発達することですが、今、そういうことを考えている政治家は少ないです。残念。
#お上に頼れと言っている訳ではないですよ。民間が国内に設備投資をしない以上、政府が需要を作り出す以外に方法ないと思っています。ただし、政府がやる産業政策は失敗するのでNGで。あくまで需要が伸びるようなインフラ投資をすること。
クーリエジャポンに期待すること
なんかとりとめも無い感じになりました。
私は、クーリエジャポンは最近まれに見る質の高い雑誌だと評価しているので、今後ともいろいろ考えさせられる編集をやってほしいと思います。応援の意味でも、朝食会は続けて行こうと思います。
ただし、最近の特集は
![COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2011年 12月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51LMB7uZR%2BL.jpg)
前回の社会企業家特集の時は、わりと人が集まったんですが、今回の経済特集は人が少なかったです。集め方が悪かったのか、経済というテーマに集客力がないのかは今後観察していきます。
今回、「Occupy wall strert」を取り上げました
私自身は、このデモ自体に興味があるわけではないですが、彼らがデモをやらざるをえない状況を生み出している経済状況を無視できない事情があります。
彼らが失業した理由の一旦は、技術の発達によって労働が機械に代替されていること、経済のグローバル化によって賃金が安い途上国に労働が移転していることだと言われています。これは製造業が事実上壊滅したアメリカに限った話ではなく、日本においても同じ状況にあります。実際にうちの身内も、何度か派遣切りにあって、かなり真剣な家族会議を何度も繰り返した時期がありました。世界の情勢に疎いうちの両親には理解できないメカニズムによって、身近な人の労働が奪われています。
先進国と途上国の賃金格差が埋まるまで、これは避けられない時代の流れであり、私自身はそれでも生きて行けるような道を自分で選んで行かざるをえないと思っています。どうしたら機械や途上国の労働者に仕事を代替されないか、先進国の全ての人が考える必要があります。
ある人は、金融や情報のような知的サービス産業の就業人口を増やせば良いと言っていました。私も同じ考えはあります。一人一人の生き方としてはそれが適切だと思います。私に子供がいたら、世界の動きと今後自分の身に降り掛かる状況について説明して、どういう考え方をすべきか話をするでしょう。
しかし、それを皆ができるほど強いのか疑問に思います。私の実家のあたりの人のように情緒的な日本人に、そのような強さを求めることに疑問を感じてしまいます。
一番良いのは、今後、民間の設備投資を促すような分野に政府がインフラ投資を行い、国内の雇用を吸収できるような産業が発達することですが、今、そういうことを考えている政治家は少ないです。残念。
#お上に頼れと言っている訳ではないですよ。民間が国内に設備投資をしない以上、政府が需要を作り出す以外に方法ないと思っています。ただし、政府がやる産業政策は失敗するのでNGで。あくまで需要が伸びるようなインフラ投資をすること。
クーリエジャポンに期待すること
なんかとりとめも無い感じになりました。
私は、クーリエジャポンは最近まれに見る質の高い雑誌だと評価しているので、今後ともいろいろ考えさせられる編集をやってほしいと思います。応援の意味でも、朝食会は続けて行こうと思います。
ただし、最近の特集は
- 個々の記事は良くても、全体を通してのテーマ性が弱かったり、
- 現状分析があっても、今後どういう考え方をすればよいか提案がなかったり、
するものが多いように思います。海外の記事を集めましただけではなく、何か読者に訴えかけてくるような何かを期待します。値段の割に高い注文ですんませんですが。
では、また来月朝食会やります。今度は人集まるといいなー。
2011/11/12
#etrobo 「VDMで戦うETロボコン2011~Project VDM 2年目の挑戦~」を読んで
オブジェクトの広場2011年11月号にProjectVDMさんのETロボコン2011参戦記が掲載されました。
著者の植木さんは、私が2011年4月から6月にかけてロボコンのモデルに関する記事を連載したときに、Twitterに記事の感想をつぶやいていたのをきっかけに知り合った方です。
今回は、2011年の東京地区大会が終わった直後に参加しての感想をつぶやいていたので、参戦記を書いてみませんか?と誘ったところ、快く了承していただいて立派な記事を書いてくださりました。ありがたいです。
実は直接お会いして話した経験はありません・・・。
■Project VDMさんの取り組みについて
ProjectVDMさんがやっていることは、ロボコンの制御プログラムを実装してしまう前に、アーキテクチャ(全体的な構成)の実現性を形式手法という手法で検証したというものです。形式手法の実装言語としてはVDM++、ツールとしてはVDMToolsやVDMUnitというものを使っています。
また、2010年参加時に検証に使ったコードをそのままモデルシートに載せても審査委員に伝わらなかったという反省を生かして、2011年はUMLモデルとの対応付けを分かりやすくしたとのことです。
■ETロボコンでも形式手法は使えそうだ
この形式手法というのは、私は業務で見た経験はないですが、航空業界などミッションクリティカルな分野で活用されているようですね。仕様の間違いによって発生する不具合で、大きな損害(人命、金銭)が出てしまう場合に、ものを作る前に仕様が正しいことを保証しようという目的で使われるようです。
複雑な状態遷移や、並行処理の微妙なタイミングによって不具合がおきやすいところは使いどころだと感じます。ETロボコンで言えば、以下のようなところに使えるのではないでしょうか?
- 各難所の走行制御の仕様化
- マルチタスクにした場合に時間制約を守れることの確認
- 走行体内の各ハードウェア制御や、Bluetooth通信を活用する場合の走行と通信応答の兼ね合いなど
■Project VDMさんのVDM活用について
一方で、Project VDMさんが活用しているのは、よくある区間切り替え部分の検証です。記事に書いている範囲では、UMLのクラス図やコミュニケーション図(もしくはシーケンス図)で確認できる範囲かな?という印象を受けました。「マルチタスクやらハードの制御が複雑に絡み合って、UMLでは確認できない」というものではない印象を受けました。
ただ、まとめの部分に制御アルゴリズムへの適用を匂わせている記述があるので、本当にVDMが生きてくるところは来年以降出てくるのかな?と期待しています。
■開発プロセスとの絡みが知りたい
読んでいて疑問に思ったのは開発プロセスとどう関係してくるのか?というところです。
実開発では、仕様が固まっていない状態で大規模に人員を投入するわけにもいかないので、実開発が始まる前に仕様を固める段階で形式手法によるモデル検証を行うのでは?と予想しています。
一方、ETロボコンでは、時間的にも人手的にも、そう悠長なことを言っていられないはずなので、開発のプロセスとモデル検証のプロセスが平行して、フィードバックをまわしていくのではないかと思います。
- 開発のプロセスでは、UMLでアーキテクチャとサブシステムを設計し、実装に落として、コースでの走行テストを行う。
- モデル検証のプロセスでは、仕様化が難しそうなところをピックアップして、モデルで検証した仕様を開発のプロセスに展開する。
実際にやったわけじゃないので、妄想ですがw どなたかノウハウ持っていたら、ブログ記事にでも挙げてくれるとうれしいです。ワークショップに行って聞けば教えてもらえるかもしれないけど、ネットを補完的に使えたらいいなー^^;
■参戦記募集!
地区大会の参戦記では1本のみでしたが、希望者いれば他にも参戦記を書いてもらいたいと思っています。もし希望者いたら、私までご連絡ください。「地区大会敗退したけど書いてみたい」という人でも歓迎しますよ。
2011/11/06
#etrobo ETロボコン東京・南関東地区合同合宿をやりました
ETロボコンの東京地区・南関東地区のチャンピオンシップ大会参加者を中心に合宿つき合同試走会をやりました。結構珍しい取り組みかと思われるので、記録に残しておきます。
合宿の概要
- 日時:2011/11/5(土)〜11/6(日)
- 場所:TDI人材開発センター(静岡県熱海市)
- 目的
- チャンピオンシップ大会向けの合同試走会
- ETロボコン参加チーム間の交流
参加チーム
※総勢40人近くいたんじゃないでしょうか?
○CS選抜チーム
- StrayCab06(東京)
- 芝浦雑技団(東京)
- AEK RUNNER11(南関東)
- BERMUDA(南関東)
- みらいウォーカー(南関東)
- ほぼ組(南関東)
○地区大会敗退チーム
- マイペース(南関東)
- こっぺぱん♪♪(南関東)
- H23(南関東)
- チームてづっち(東海)
スケジュール
○11/5(土)
13:00 第一陣が到着。コース設営開始。
13:30 全員集合後、各チーム自己紹介。
14:00 試走開始
18:00 夕食
20:00 モデルワークショップ(と称した飲み会)
- 各チームのモデルを見ながらわいがや
※この辺はただの飲み会です。
○11/6(日)
08:00 朝食
〜試走時間〜
12:00 昼食
13:30 模擬競技会
15:00 片付け後解散
模擬競技会
本番と全く同じ形式で競技をやりました。
各チーム、練習場との環境の違いに苦しんで、うまく調整できていなかったようです。競技会では、リタイアが続出しました。
そんな中、AEK RUNNER11、みらいウォーカーはぶっちぎりの速さでした。この2チームは本番でもきっちり仕上げてくるんでしょうね。
面白かったのは、ほぼ組。Bluetooth通信でPCから制御パラメタを送信して、パラメタ調整できるようにしていました。確かに、コンパイル&ダウンロードはいっさいせずにコース付近でずっと調整をやっていたのには驚きでした。これは作業効率化の効果は大きそうです。
モデルワークショップ(と称した飲み会)
プロジェクターを用意して、モデルシートをスクリーンに投影しつつ、だらだら飲む感じの懇親会をやりました。結構議論が白熱したのは、ほぼ組とマイペースのモデルだったと思います。
ほぼ組は、いかにBluetooth通信経由でPCからパラメタ調整しやすくするかを徹底して考えていました。視点がかなり独特ですが、目的が明確で分析が徹底しているので、CSでもかなり評価されるのでは?と思いました。
マイペースについては、本人達がクラス図が分からないとよく口にしてたので、私が企画してネタふりしてみました。ここで話した内容は気が向いたら、ブログに書いてみようと思います。モデリングやオブジェクト指向に入門した人が素朴に疑問に思うことを話してたと思います。
所感
これまでうちの会社のコースを開放し、南関東地区のチームが混じっている合同試走会はよくやっていました。しかし、これだけ大規模で、かつ合宿つきは初めてです。
試走やるだけじゃなく、お酒を飲みながらお互いのロボコンの取り組みについて話するのは、お互いに刺激になっていたようです。皆さんが楽しそうにされていたので、スタッフ側としてうれしく感じました。
今回は、M田さんにいろいろ段取りしていただいたおかげで開催できました。来年以降も何かやれるといいっすね。
おまけ

湯河原ええ感じのとこでしたよ〜
ロボコン抜きで自然を散策&温泉でも良かった〜
登録:
投稿 (Atom)